2005/01/21(Fri)
濫読日誌19
アジモフのロボットもの
自分で日記に"I,robot"とか書いたせいでアイ・ロボットの原作を読みかえしたいなあとおもったらふらっと寄った本屋に早川文庫の『われはロボット』が新訳・新装版で出ていたので買って帰り、一気に読了。
高校生のころ(もう15年前・・・)読んだはずなのに、非常に面白く読めたのは、「人間の尊厳」や「人格」の本質っていったいなんだろう、といったちょっと哲学的な疑問を大学生のころから考え始め、本職の方でも授業で話したりしていたからだろう。実際、アジモフのロボットものは、作者本人が述べているように、どきどきわくわくのアクション・シーンがあるから興味深いわけではない。むしろ哲学的な「人間の倫理」に対する洞察が小説という形であざやかに描き出されているからこそこんなにも長く読みつがれているのだろう。だって初版は1950年に出てるんですよ?
とにかくまだ読んだことないよー、って人は一読を薦めます。読んだことがある人も、読み返してみると、いろいろ新たな発見があるかも。
今回はまだ読み終わってない本を二冊。
1.ロビン・ウィルソン著、茂木健一郎訳『四色問題』(新潮社、2004年)
白地図を塗り分けるとき、何色あれば充分か?
これを150年間にわたって数学者が「証明」しようとしてきた、その歴史をきわめて分かりやすく述べています。
直感的には気づくけれど、「証明」が難しいので。「公理」だ!といった人までいたらしい。まだ半分くらいしか読んでないんですが、面白ー!社会は好きだけど数学は苦手だ、なんて人は是非一読を薦めます。
2.スティーブン・ピンカー著、椋田直子『心の仕組み 人間関係にどう関わるか[上][中][下]』(日本放送協会出版、2003年)
人間の心の仕組みを、進化論や、「リバースエンジニアリング」のたとえを使ったりして解き進める本。朝日新聞の書評で山形浩生さんが紹介していて、すごく読みたくなって購入。まだ上巻を読み始めたばかり。なんか近所の本屋では上巻だけないことが多くて、買おうと思ってから実際に購入するまで間があいた本でもあります。
上記二冊については、読了後あらためて感想を挙げようかとおもってます。
(私信)ちょっと体調を崩しました・・・
といっても一日寝たらだいたい元に戻りましたが。
更新が最近ベストエフォート型になってますが、仕様なのであきらめてください。